NGOフク21は、児童養護施設経験者の居場所づくりや、就労支援、連携サポート、実態調査を行います。

世界子どもの日シンポジウムに参加して

世界子どもの日シンポジウムに参加して

11月20日国連・子どもの権利条約採択25周年を記念して、国際人権NGOヒューマン・ライツ・ウォッチ主催の標記シンポジウムが日本財団ビルで開催されました。わが国は20年前にこれを批准していますが、小生は恥ずかしながら世界子どもの日の存在すら承知していませんでした。
 副題の「すべての赤ちゃんが”家庭”で育つ社会をめざして」には、相応の意味があります。条約は「家庭環境の下で成長すべき」と唱っており、施設入所は最終手段としています。確かに先進国の多くでは、社会的養護の児童の7割前後(5~9割)が里親の元で育てられているのに対し、わが国では1割強に止まり、8割以上が児童養護施設、乳児院で養育されるという対極の状況にあります。こうした事情を受けて厚労省は、施設:ファミリーホーム:里親を1:1:1にするという方向性を示しています。しかし移行に当たっては当事者である子供たちの気持ちをしっかり受け止めて、準備を怠ることなく慎重に事を進める必要があると思います。
 シンポジウム翌日の朝刊を読んでいると、衝撃的な記事が目に入りました。母親が3才の幼児を橋から川へ落とした事件、同じく3才の幼児に十分な食事を与えず衰弱死させたという悲惨なものでした。前日の「子どもは社会の宝」という一連の話との落差に愕然としたものです。シンポジウムで熊本慈恵病院の「こうのとりのゆりかご」の報告では、「妊娠、出産、養育で悩んでいる方はまず相談を」と呼び掛けているそうですが、なかなか浸透しないと訴えておられました。改めて社会全体で支える仕組みの重要性を痛感した次第です。
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斎藤敏郎

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