NGOフク21は、児童養護施設経験者の居場所づくりや、就労支援、連携サポート、実態調査を行います。

横須賀の福祉施設を訪問して

横須賀の福祉施設を訪問して

横須賀養護施設海軍2.jpg   米軍海軍司令官写真の前で園長小林先生と 

1月19日、横須賀市の児童養護施設「春光学園」、「しらかば子どもの家」、知的障害者施設「海風学園」を訪問し、意見交換で多くのことを学ぶと共に、ニーズの把握や支援の可能性を探る事が出来、お陰様で有意義な活動になりました。ご多忙の中応対していただいた訪問先の皆様に御礼申し上げると共に、朝から案内してくれた住重労連河南委員長に感謝申し上げます。
 春光学園は戦後の満州引き上げ孤児を収容した施設で、生い立ちの経緯から今なお米海軍との交流が盛んで、今年で70年を迎える歴史ある児童養護施設です。現在70周年記念誌を作成中で、小林園長、児山副園長は忙しい合間を縫って丁寧に応対いただき、感謝に堪えません。創設の頃の写真は当時の様子を物語り、貴重な写真や記録が戦後の児童養護施設史において、GHQとの空白の歴史を後世に残る事は意義深い70年史となります
画像の説明しらかば子どもの家施設長 佐藤先生と防災グッズの前で
一方のしらかば子どもの家は2011年4月に発足した新しい施設で、来年3月に第1期の退所者が出る予定です。佐藤施設長は、入所児童の大半が被虐待者である今日の状況に鑑み、何としても負の連鎖を回避すべく養育に全力を尽くしていると熱い思いを語ってくれました。
 いずれの児童養護施設でも子供たちが喜んで学校に行けるようにしたいと、横須賀市やボランティアの方々の協力で個別の学習指導や習い事に力を入れ、子供たちに意欲が出て来たとの話がありました。特に「自分のために来てくれる」ということが励みになるようです。また、退所後の事を考えて、横須賀市では「虹の架け橋ステーション」と称する活動を開始し、関係方面を集めて就労支援や住宅支援に注力しているようです。今後の成果に期待したいと思います。&br 海風学園では、佐藤センター長からじっくり話を聞きました。1958年に障害者の教育施設として3人ほどを対象にスタートしましたが、今日では通所だけではなく、入所施設、ケアホーム、サポートセンター、地域支援センター等々知的障害者福祉サービス事業を幅広く展開し、200名以上の職員の方が働いています。障害者支援サービスは年齢制限がないので、どうしてもニーズは拡大する傾向にあります。
 しかし、最大の課題は職員の不足である、と指摘されました。一般産業と比べて概ね月10万程度低く、求人をしても応募が少ないようです。職員確保の対策として、福祉サービスに理解のある児童養護施設退所者を受け入れて一人前になるまでじっくり育て、寮の用意も検討中との構想を聞きました。フク21としても就労支援の一環として前向きに取り組んでいきたいと思います。
 行政に新しい動きが芽生えていることや、児童養護施設退所者の特性を理解してじっくり育てる事業主の存在を確認できたことは大きな収穫です。施設退所者の自立支援のためにも、こうした仕組みを自治体に投げかけると共に、理解ある事業主の発掘に努めたいと考えます。

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